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遺作

先日、図書館で借りてきた本
「やっぱり英語をしゃべりたい!」の著者は
その昔、オヤジギャルなどの流行語を生んだ
人気漫画家、中尊寺ゆつこ氏でした。

“英語でしゃべらナイト”の本で
中尊寺さんが紹介されているのを見ていましたので
英語が得意な人だという事は
認識していましたし
昨年、彼女が42歳という若さで
突然に亡くなったあと
夫と実母との間で相続争いが
マスコミで取りざたされている事も
なんとなく知ってはいました。

この本を
偶然、図書館でみかけて
ハウツー本好きの私は
ちょっと参考にしようと思ったのでした。

内容は
ご自分が英語を
習得するまでの実体験から基づいたもので
ある程度、読んで納得する
ハウツー本としての役割を十分に果たしているものでした。

ただ
所々にイニシャルトークがあって
最初は興味しんしんで
これって誰かしらなんて
想像しているだけでしたが
そのうちに
えっ、いいのかな~
イニシャルでも分かっちゃうよ。
問題にならないのかしら、とか
心配になるほど。

また、某お笑いタレントが
所属する会社の女性社員を殴って
その後、行われた記者会見時のコメントに対して
率直に、かなり、はっきりと
そのタレントの言動に
疑問と違和感が残ると述べていたり・・。

私としては
この件に関しては
全く同感ですが

なかなか
マスコミ関係者も
そのタレントに遠慮している人が多い中
(高視聴率タレントの強み?)

毒舌ではないけれど
けっこうはっきり物申すみたいな所もあり
大丈夫なのかな~と
不思議に思っていました。


で、終盤で気がついたんです。
この本は、ちょうど彼女がなくなる前に
執筆されていたのだと。

本の最後のページには
「 中尊寺ゆつこさんは、2005年1月31日午前8時45分永眠されました。
 享年42歳でした。亡くなる直前まで、本書原稿の手入れ、校正に取り組み、
 4日前の27日に校正を終えたところでした。本作品は最後の書き下ろし、遺作
 となります。
  早すぎる死を悼み、謹んで故人のご冥福をお祈り申し上げます。
                                編集部 」
とありました。

中尊寺さんの他の本を読んだ事が
ないので
確信はありませんが

ご本人が最後に述べられている

“パンチの利いた「今まで誰も言わなかったこと!」を
  思いっきり書いた英語エッセイが出来上がりました! ”

は、
彼女が
生きるか死ぬかの闘病中であったからこそ

本気で執筆したものだったのではないかと
思いました。

また
この本には
彼女が大病を患っている記述なんて
ひとかけらもないのです。
その潔さに
彼女の生き方、生き様が出ている気がしました。



人間は、いや生あるものにはみな
いつかは必ず死が訪れるわけで
それは何十年先かもしれないし
明日かもしれない。

幸福な老後がまっているかもしれないし
道半ばで突然に死が訪れるかもしれない。

でも、だからこそ、
いつ何があっても
後悔しないように
一日、一日を大切に生きなくてはと
あらためて
強く強く思いました。

日々の忙しさに追われて
思うように生きる事はままなりませんが
その努力は怠らずにしていこうと
強く強く思いました。
by MarumiHappy | 2006-04-30 01:21 | 思ふ

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by MarumiHappy